井戸内水中カメラ映像AI判定システム

井戸内水中カメラ映像
AI判定システム

開発背景

井戸とは:例えば直径20cm、深さ200mというような穴を掘って、その中にケーシングという筒を入れます。ケーシング壁面には数cmの無数の穴が開いており、この穴からケーシング内に地下水が入り込み、その水をポンプで汲み上げます。穴の外側はスクリーンと呼ばれる金属フィルタの一種が巻かれています。

井戸は、穴部分のスクリーンの目詰まり、腐食、破損などが起こりえるので、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスの前に、井戸の現状を確認するため、水中カメラ(MVPカメラ)により状態を把握します。MVPカメラとは、M(Multi) V(View) P(Point)の略称で、4台の水中カメラにより4分割された画像で360度全周を同時に撮影できます。これをリアルタイムに確認し、撮影記録は動画保存されます。

井戸内水中カメラ映像AI判定システム
人の代わりにカメラが映像を撮影、それをAIが判定していくんだね

現状の課題
ー システム化の目的

現在、メンテナンス等の作業に先立ち、 MVP水中テレビカメラで井戸内の状態を映像化して確認を行っているが、テレビカメラの画像を目視して確認作業を行うのに多くの時間と労力を費やしている事が課題となっています。
今回、このテレビカメラの画像の目視確認作業をAIを応用したシステムに置換えることで、この課題を解決することをご提案いたします。

現状の課題 ー システム化の目的

井戸内水中カメラ映像
AI判定システム

システム概要
①井戸内水中 TV カメラ「アナログ映像」をキャプチャーでデジタル動画に変換し、撮影と連続して、各深度ごとの「井戸内静止画」を取得する。
②取得した「井戸内静止画」を AIにより、「正常」「閉塞」「破損」の3分類に分類する。
③「井戸内静止画」と井戸内状態分類結果は、サムネイル表示により、分類結果とともにパソコン操作画面に表示される。
④分類結果が「閉塞」「破損」の場合は、パソコン画面および警報を発報する。
⑤パソコン操作画面にてシステムの「実行」「停止」「再実行」を行う。
⑥静止画、分類結果は、プロジェクト単位で保存される。保存されたデータは、システムの判定精度向上のために、 AIの再学習に利用可能である。
⑦ DVD 映像についても、①から⑥までの操作が可能である。

井戸内水中カメラ映像AI判定システム
井戸内水中カメラ映像AI判定システム
一番時間の掛かる映像の判定をAIが担うという訳だ

システムの実行画面 
概要説明

・解析画面
①プロジェクト名/井戸名/検査カテゴリー名
解析する井戸の情報を入力する。

②解析深度/解析間隔
解析を行う深度、及び間隔を入力する。(入力無しは、全深度)

③スクリーンオプション
解析を行う井戸のスクリーン情報を入力する。(入力なしは、自動)

④フォルダオプション
解析対象動画のフォルダ、及び結果出力先フォルダを選択する。

⑤解析開始ボタン
入力された内容で解析を開始する。

⑥進捗バー
進捗をパー及びパーセンテージで表示する。

システムの実行画面 概要説明 判定システム
簡単な操作から一括でAI判定が出来てしまうんだね

・解析結果概要
①解析結果概要図
解析結果の概要をグラフで表示する。(予定イメージ)

②Excel 出力ボタン
解析結果Excelファイルを開く。

解析結果概要
AI判定の結果も視覚的に確認でき、資料化もできるんだね