
磁気探査埋設物
自動判定システム
特許取得
開発背景
様々な分野で用いられるようになっているAIですが、地質調査の分野においても新たな試みが報告されており、地中レーダーでの道路地下(地下の空洞の調査など)の解析に用いられるなどの例があります。 一方、磁気による地下の探査(主に不発弾などの埋設物)では、まだ技術者の判断による解析が主であり、正確性や所要時間は技術者の力量に委ねられている状況です。こうした個々の技術者に依存する解析結果の質の向上を目指し、AI技術を用いた「磁気探査埋設物AI自動判定システム」を開発しました。
特許取得:特許第7361255号
鉛直磁気探査解析システム、鉛直磁気探査解析装置、
及びコンピュータ読み取り可能なプログラム


磁気探査埋設物
AI自動判定システム
磁気探査は、磁力計で地盤の磁力の強弱を測定し、これを解析することによって、地質構造や埋設物の分布を把握する地質調査の手法で、水平探査と鉛直探査があります。今回のシステムでは、鉛直探査のデータを扱っています。鉛直探査の磁気探査データは、磁気センサが埋設物に近づくと磁気の強弱が発生し、その値のデータは弧を描く曲線グラフにすることが出来ます。この磁気センサの結果をグラフ化した曲線パターンの特性をAIで処理して埋設物を判定するという方法です。多くの磁気探査結果グラフを学習データとして集めてAIを作成し、このAIを使って磁気探査解析システムを構築します。
このシステムでは磁気探査データ波形画像の特徴をAIに学習させ、磁気探査測定データを入力することにより、自動的に、埋設物の「埋設姿勢:水平状態、垂直状態」、「離隔距離:磁気センサーとの距離」、「埋設物の帯磁磁気量」を解析します。
システムの機能
(1)磁気探査データおよび解析結果保存・検索機能
(2)埋設物のAI解析
①埋設物の埋設姿勢解析、水平状態、垂直状態
②埋設物と磁気センターとの離隔距離(m)解析機能
③埋設物の帯磁磁気量(μWb)解析



システムの実行画面
概要説明
①データ読み込み
測定した磁気探査データ(CSVファイル)を選択、読み込みを行います。
②地磁気波形
読み込みデータの地磁気グラフを表示します。
③差分波形作図及び波形抽出
差分によるグラフを表示。この画面で解析を行う波形の上端及び下端深度を指定することで、解析波形を抽出し、AI処理を行います。
④結果表示
AIによる解析結果を表示します。方向、距離、磁気量等の解析値が得られます。

